「いう」と「言う」の使い分けが分からない。
文字起こしを始めた頃、私も文字起こしの先輩に尋ねました。
「いう」と「言う」は、今でも使い分けに迷うときがあります。
そんなときに役立つのが「記者ハンドブック」です。
「記者ハンドブック」を参考に使い分けについて書いていきます。
「いう」と「言う」の使い分け3種類
「記者ハンドブック」では、「いう・言う」について3つの使い分けが書いています。
「言う」
「いう(云う、謂う)」→言う(思ったことを言葉で表す、述べる)
あえて言えば、あっと言わせる、言いたいことを言う、言うことを聞く、言うまでもなく、言える範囲内、言わずと知れた、彼が言うには、「…」と言う、…と言わんばかり、はっきり言って
となっています。
「言葉を発しているか(発言)」がポイントのようです。
「…」と言う、というのは分かりやすいですね。Aが…と言いました。BがCに…と言われた。以前Dが言っていたのだが、などなど。
あえて言えば、はっきり言って、これも思ったことを言葉で述べています。ですから、漢字の「言う」になります。
「いう」
(「言う」の実質的な意味が薄れた場合など)あっという間に、いうなれば、いざというときに、Aさんという人、経験がものをいう、絶対にそういうことはない、そういえば、どちらかといば、とはいえ、何という暑さだ、何といっても、貧乏というのはつらい、ミシミシという
となっています。
あっという間に、いざというときに、Aさんという人、この場合の「という」は発言ではないので、平仮名の「いう」を使います。
そういえば、どちらかといえば、何といっても、これは発言の「言う」でもいけそうな気はしますが、発言の意味は薄れている表現です。ですから、平仮名の「いう」を使います。
この3つは文字起こしでもよく出てくるので、覚えておくといい表記です。
「(と)いう」
「…という(伝聞など)」…というわけだ、…といわれている、…といわれる
となっています。
伝聞の「いう」は平仮名表記です。
コロナが落ち着いたので旅行客が多いというわけだ。
来年にはコロナの影響はなくなるといわれている。
来年にはコロナの影響はなくなるといわれている。
不死身といわれる彼も風邪をひいたらしい。
「…といわれている」は漢字で書きたくなりますが、伝聞なので「平仮名」表記になります。
「いう・言う」で迷う場合
漢字か気が適切かどうか迷う場合は平仮名書き
となっています。
私もけっこう迷うのですが、そういう場合は平仮名で書いています。
まとめ
以上が「記者ハンドブック」での表記方法になります。
実際に言葉を発している場合は「言う」、その他は「いう」で表記します。
日本マスコミ表記では、漢字と平仮名の表記の仕方がまた若干違ってきます。
もし「記者ハンドブック」で表記しなくてもよい場合は、日本マスコミ表記を参考に「いう・言う」を書き分けてもいいかと思います。
「いう・言う」の書き分けは難しいですが、参考にしていただければうれしいです。
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